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認知症は、何らかの病気や障害などの様々な原因によって、記憶や判断などを行う脳の機能(認知機能)が低下し、日常生活や仕事に支障をきたすようになった状態をいいます。認知症の中で最も多くみられるのはアルツハイマー型認知症で、脳の神経細胞の変性により、脳が少しずつ委縮していきます。
最近は、生活や仕事に支障をきたさないような軽い症状でも軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)など早期診断がなされるようになりました。
年をとれば誰もが物覚えが悪くなったり、人の名前を忘れてしまうことがありますが、これらは脳の老化によるものです。しかし、認知症によるもの忘れは老化より速いスピードで進みます。認知症の場合、進行すると、体験したことをまるごと忘れてしまい、ヒントがあっても思い出すことができなくなります。
加齢によるもの忘れ | 認知症によるもの忘れ | |
---|---|---|
体験したこと | 一部を忘れる 例)朝ごはんのメニュー |
すべてを忘れる 例)朝ごはんを食べたこと自体 |
もの忘れの自覚 | ある | ないことが多い |
日常生活への支障 | ない | ある |
症状の進行 | ない | 少なくとも年単位で悪化 |
認知症の症状は「認知機能障害」と「行動・心理症状:BPSD」に分かれます。
認知機能障害は、神経細胞が壊れるなどの脳の変化にともなって生じる記憶障害や理解、判断力の低下などの症状です。もの忘れだけが認知症の症状ではないのです。
行動・心理症状は、認知機能低下に本人の性格や周囲の環境、人間関係などさまざまな要因が作用して起こる不安や焦燥、徘徊など心理面、行動面の症状のことをいいます。
症状はとても多彩です。ただし、どのような症状が起きるかは認知症の原因や本人の性格、人となり、周囲の環境などによって変わってきます。
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